自治振興会役員の皆さん

「ものがたりの街」に
期待すること

自治振興会役員の皆さん

 

自治振興会会長

井上五三男さん

自治振興会副会長

尾田泉さん

自治振興会副会長

井上要三さん

自治振興会副会長

安念幹倫さん

地域医療が、点から面へ

井上五三男 これまでの経緯としましては、昭和30年頃に太田診療所が開業し、平成20年頃に「訪問して医療をしたい」と思われていた佐藤先生が砺波総合病院から同診療所に来ていただくことになったのが、すべての始まりです。
安念 太田診療所を通して地域の顔なじみになられた佐藤先生が、地域医療により力を注ぐための場所として選ばれたのが、ここ太田地区でした。それが「ものがたり診療所」です。今度は、太田地区の旧中心地に「ものがたりの街」が生まれました。

在宅医療が可能な太田で

井上五三男 太田地区を基盤に、安心・安全な医療をしたいという、佐藤先生の思いはずっと知っていました。最初は診療所だけの予定だったそうですが、入院のできる施設がほしいなど、いろいろな思いを重ねていったものが、「ものがたりの街」という形になっています。
井上要三 自分の思いをできるだけ多くの人に伝えるために講演会を何度も開催されるなど、安心・安全な医療の実現のために力を尽くされていました。
尾田 「安心して家にいなさい。最期まで全部の家をまわるから」という方針で進められてきたのですよね。私の義母が病院で治療ができずに退院を促された時、他の施設でも引き受けてもらえず、佐藤先生にお世話になる形になりました。終末期を迎えた人の家族が、これからどう考えていくのかということを教わったのかなと思っています。
井上五三男 太田地区は三世代家族が多く、佐藤先生との信頼関係が出来上がっているので、在宅医療が可能です。弔事のときに佐藤先生への感謝を述べられる方が結構多いんですよ。

ものがたりの街は、時代と人をつなぐ場所

安念 農村の風景を残すその地で診療を受け人生を終えるという、ひとつのストーリー性のある場所にあるだけでなく、患者を通じて家族とコミュニケーションを図ろうとされる心遣いが、地域の人たちにとって大きな安心となっています。会話や歌を通して、医者、患者、地域住民のコミュニティがより深まっていくことでしょう。人の輪が予防医療につながることも、自治振興会として嬉しく思っています。
尾田 私も地域のコミュニティを大事にされているところに大変共感しています。医師がいないような太田地区に、「ものがたりの街」を開いてもらえることは非常にありがたく思っています。365日24時間対応したいというお話もされていたので、心強いですね。
井上要三 「ものがたりの街」に反対している人は基本的にはいません。地元の者としては、旧中心地に拠点があると安心できます。きめ細かな在宅医療になることを期待しています。