宮川尚乃さん

患者さんも看護師も、
より豊かな人生を送るために

医療法人社団ナラティブホーム理事
訪問看護ステーション管理者
宮川尚乃さん

24時間対応する、訪問看護師として

佐藤先生と初めて出会った病院では、看護師とケアマネージャーを兼務していました。その後、退職して子育てをしながら富山型デイサービスで経験を積み、開業の2年前に佐藤先生、江守副理事長とともに砺波総合病院で訪問診療に携わるようになったのです。太田診療所の外来もその3人で務めました。高齢者の方とゆっくり関わるために訪問看護や在宅医療を学び、開業と同時に訪問看護をスタートしました。今も私のメインは、訪問看護。たまには夜間に何度も緊急訪問することもあります。夜中に山の方にあるお宅を訪問した帰り道で迷子になりかけたこともありますね。

寄り添うために、考え続けて

「ナラティブホーム」を開設した理由には、言葉を発することのできない方に寄り添いたいという思いもあります。患者さんに声をかけても、どこまで通じているのかわからない状態でしたが、みんなで話し合いながら、その人のやり残したことや言い残したことがないかをよく考え、自分たちに何かできることがないかという思いで携わっています。「病気で物を伝える手段が閉ざされた方にも思いを馳せて、どう関わろうかと考え続けることが寄り添うことだ」と、いつも先生から教わっているので。ご本人やご家族とも語ることのできる場を作るのが「ナラティブホーム」であり、「ものがたりの街」なのかなと思っています。

看護師の多種多様な働き方をマネジメント

訪問看護ステーションは、「ものがたりの街」に移るので、引き続き管理者を務めることになります。これまで看護師の働く場所は外来、訪問診療、訪問看護が一般的でしたが、デイサービスや倶楽部ハウス、保健室など、働き方が多種多様になっているので、副理事長たちと一緒に看護師たちの要望を聞きながらマネジメントしていきたいと思っています。これからも、理事長の理念はもちろんのこと、私自身の「関わった人を最期まで支えたい」という思いをずっと持ち続けていきたいですね。10年後を見据えて、半分看護師、半分〇〇というふうに、看護師以外にできることも増やせたらいいなと思っています。