いかるぎ薬局日記その他
23.09.16
月に一度、旧古民家診療所でいかるぎ薬局薬剤師さんや看護師さんによる「ミニ講座」を開催しております。
2023年9月11日(月)
今回は、いかるぎ薬局から、講師(渡部さん:薬剤師)に「身近なくすり~痛み止め~」というテーマでお話しいただきました。
身近なくすり~痛み止め~
身近なくすりで誰にも馴染みがある“痛み止め”について、痛みはどういうものか、人に痛みを伝えるコツから、簡単なお薬までのお話しです。今回は、いかるぎ薬局の薬剤師で、緩和薬物療法に詳しい渡部が担当しました。
痛みは幼い時から歳を重ねても感じる、厄介な感覚のひとつです。特別な場合を除いて、痛みを感じたことがない方はいないのではないでしょうか。
そのような痛みですが、身体には重要な役割を持っています。痛みがないと身体の危険信号が働かずに、大切な身体がどんどん傷んでしまうことになりかねません。いわば、痛みは『身体の異常を知らせてくれるアラーム』なのです。
医療において痛みは、下記のように定義されています。
私たちが感じる痛みは人によって差が生じます。それは、今までの人生経験が同一でないから、多様性があるからともいえます。しかし、人それぞれに感じる痛みがきちんと医療者に伝わらないと、診断から治療の部分では間違ってしまうこともあります。
痛みを伝えるには、どのようなコツがあるのでしょうか。
ものがたり茶話会では、雲井さんにお手伝いいただき、上のコツを踏まえつつ伝え方の例を参加者の皆さんで共有しました。
赤文字にコツの部分が入っていますね。このように伝えていただけると医療職種は、痛みの評価を共通して行いやすく、ひとりひとりに合わせた対処法を考えることができます。受診の際のポイントとしてお使いください!
さて、ここで痛み止めの話です。日本人は痛みを我慢することが美徳のような文化背景があります。
痛みをきちんと表現できることは、決して弱いひとではありません。我慢に我慢を重ねてしまうと、お薬の効きも悪くなることがあります。何事もバランスが重要ですね。
痛み止めの中でも特に誤解が多い、医療用麻薬。みなさんの認識は大丈夫でしょうか。お薬が癖になってしまうと話される方も多くありません。しかし症状に合わせて、きちんと医療者が関わることで、癖なくお薬は使えるのです。
お薬もきちんと使って、セルフケアも大切に、痛みが少ない生活を一緒に考えていきましょう。普段かかわりがある薬剤師は、身近な相談者になります。お薬のプロとして、きちんと向き合う姿勢を持っているため、お薬がなくても気軽にお話していきませんか。
文責:いかるぎ薬局 渡部
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