《私の医療・介護物語》その他
25.04.04
《私の医療・介護物語》 第四話-2
標題:私の中に生き続ける
「使者」としての父
人は死ぬと生者の中に死者として生まれる。
父は(人は)死ぬと、私(生者)の中に、使者(死者)として生まれた、のです。
今まで困った時や辛い時には、何度もこの使者としての父と私は話をしてきました。
「死」というのは事実ではなく概念であると言われます。確かに死んだかどうかを実際にこの目で確かめなくても、電話で「沖縄のおじさんが亡くなったよ」と連絡を受ければその人の「死」を理解できます。
亡くなったことを確認する前に父が死んだことを感じていた私は、概念としての「死」を強く感じて今に至っているのだと思います。
「死んだらどうなるのか?死生観をめぐる6つの哲学」(伊佐敷隆弘)の中では、概ね次の6つであると述べています。
1. 他の人間や動物に生まれ変わる
2. 別の世界で永遠に生き続ける
3. すぐそばで子孫を見守る
4. 子孫の命の中に生き続ける
5. 自然の中に還る
6. 完全に消滅する
私の場合は4+6に近いのかもしれません。姉と話をすると姉の中にも「父」は使者として存在しているのですが、私と姉の「使者」としての父は全く違うものです。
死は私自身の消失ですが、私と関係のある人の数だけその人の中に使者として生き続けるのだと信じています。これが私の死生観です。
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