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いかるぎ薬局日記その他

22.06.14

くすりと食事のいい話③

月に一度、旧古民家診療所でいかるぎ薬局薬剤師による「くすりと食事のいい話」を開催しております。

 

2022年6月13日
「老化(糖化)を防ぐ食事のはなし」シリーズの3回目は、タンパク質と脂質についてのお話でした。その概要は以下のとおりです。

 

今回は、タンパク質や脂質によって食後血糖上昇が抑制されることを理解するために聞きなれない言葉が出てきました。それは、「GLP-1」という腸管から血中に分泌される消化管ホルモンです。
GLP-1は、インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制したり、食べ物が胃から小腸へ移動する速度を遅くしたり、食欲を抑制したりして食後血糖が上昇するのを防いでくれる大注目の消化管ホルモンです。

 

下図を見てください。


GLP-1は小腸下部のL細胞から分泌されますが、この分泌を促進するのがたんぱく質を構成する分岐鎖アミノ酸(とりわけロイシン)であり、オレイン酸、EPA、DHAなどの脂肪酸を含む脂質です。

 

血糖値をコントロールするためには、ブドウ糖を蓄えたり消費したりする筋肉を落とさないように、たんぱく質は少なくとも1日に1g以上摂取することが大切です。また、朝食でタンパク質をしっかり摂ることによって筋肉が多く作られることが知られています。

 

脂質は以下に示すように良質の油を意識して摂取しましょう。


栄養は過不足なく摂って有効利用することが大切ですので、適切な量を取っているかどうかを知るための体重測定を毎日して、継続できる運動を心掛けてください。

 

以上を簡単にまとめると、

ポイント! タンパク質は、1日あたり最低でも1g/体重(kg)以上、できるだけ鶏肉、豆類、乳製品、魚肉から摂取すること。脂質は、良質の油(オレイン酸、α-リノレン酸、EPA、DHAなどの不飽和脂肪酸が多く含まれる油)を意識して摂取すること。

 

文責:いかるぎ薬局・(株)アモール 学術・情報室 金本郁男
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